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ホットな毛髪再生医療研究

毛乳頭細胞ではなく、まったく違った方法で研究している機関もあります。阪大でも独自の方法で研究を迎めていますが、残念ながらその詳しい内容はお伝えできません。毛髪の再生研究はサイエンスとしても、またビジネスとしてもひじょうにホットな状況なので、うかつに情報を流すことができないのです。

ひとつだけ最新情報をご紹介すると、イギリスとアメリカの民間研究所がこの分野の研究でしのぎを削っています。すでに臨床試験のフェーズーという段階を過ぎているとのことです。フェーズーというのは、動物実験で良好なデータが得られ、ヒトに適用する最初の段階という意味ですから、安全性についても担保されているのではないかと思われます。 続きを読む


毛髪治療の未来型

最後に、近未来の脱毛治療について触れておきましょう。現段階では外用療法、内服療法、毛包移植、カツラが脱毛治療の手段ですが、近未来の医療として髪の毛の数を増やす研究が行われています。

先ほど説明したように、いまの毛包移植は後頭部から切り取った皮膚を株分けし、脱毛した部分に移すもので、毛の数が増えるわけではありません。後頭部の皮府にしても、二、三回取ればほぼ限界で、それ以上は取れません。

そこで、髪の毛を作る細胞を試験管のなかで培養して大量に増やし、それを本人に戻す再生医療の研究が始まったわけです。組織の再生は、体性幹細胞を抜きにして語ることができません。 続きを読む


医療用カツラ

投薬や植毛以外の脱毛解決法には、カツラや部分カツラを着ける方法もあります。念のため説明を加えると、カツラとは頭部全体に着用するもので、部分カツラとは髪の毛が薄くなったり失われた部分に着けるものです。

若くして男性型脱毛症が深刻な状態まで進行したり、次章で説明する円形脱毛症の忠者さんで重い症状がある方、また外傷で髪の毛を失ったり、抗がん剤の副作用で脱毛した方など、カツラは多くの方に利用されています。着用後は精神的な安定を得る方が多いことも報告され、QOL向上の意味で大変役に立っているようです。 続きを読む


最新の遊離植毛手術

現在もっとも広く行われている毛包単位移植術を例にとって、最新の遊離植毛手術についてもう少し詳しくお話ししましょう。

人の毛髪は、一から二個の毛包が一群となっています。毛包単位移植術とは、毛包のグループをユニットと考え、主に後頭部から切り取った頭皮組織を、顕微鏡で見ながらさらに毛包単位に切り分けて移植する手術です。

毛包の移植は、移植箇所にあらかじめ穴を開けて埋め込む形で行われます。イメージとしては、苗床で育てた稲を、一本ずつ分けて田んぼに植え込んでいく感じ、と考えてください。一般に、生え際には一本毛、頭頂部に近いところには三本毛を一ユニットとして移植されているようです。 続きを読む


植毛術

従来の外用育毛剤に加え、飲んで治す薬フィナステリドが発売されたことで、脱毛治療の可能性は格段に広がりました。しかし、これらの薬剤による治療では、白分が思ったような効果が得られない患者さんもいます。フィナステリドも、すぺての男性型脱毛症に効くわけではないのです。

「薬による治療では満足できなかった」
「薬で徐々に育毛するのではなく、一気に毛を増やしたい」
「薬の効果が表れるまで、ほかの方法で薄毛をカバーしたい」

という方のために、ほかの薄毛解消法を紹介しましょう。 続きを読む


育毛サロン、発毛サロンについて

育毛剤、発毛剤の区別がよく分からないように、育毛サロン、発毛サロン、増毛サロンの定義もあいまいです。科学に基づいた診断や治療を行う病院とは違い、それぞれの業者が独自の育毛剤を販売したり、マッサージなどの施術を行っているからです。

しかし、まだ男性型脱毛症のメカニズムが不明で、これを診る皮膚科医も少なかった数年前まで、薄毛が気になる人はこうしたサロンを頼りがちでした。

その結果、抜けた頭髪が回復するどころか、頭皮まで傷めたり、不当に高い料金を払わされた人が数多くでてしまいました。消費者の生活相談を受けつけている「国民生活センター」にも、育毛や発毛効果を謳うサービス業者への苦情が多数寄せられています。

国民生活セッターが「育毛サービス」という調査項目を設けたのは2000年からで、この年には723件の相談が寄せられました。つづく2001年年度相談伴数は699件です。 続きを読む


育毛剤と発毛剤の違いとは?

前の項日で私は育毛剤と発毛剤と書き分けましたが、みなさんにはこの違いがお分かりでしょうか? 実は、私もよく分かりません。

この「育毛」「発毛」という言葉の使い分けは、ひじょうにあいまいなのです。日本で購人できる薬は「薬事法」によって定められていますが、まずそれを見てみましょう。

薬事法とは、「医薬品」「医薬部外品」「化粧品」「医療機器」の規制や運用についての法律です。市販の育毛剤、発毛剤には、このうち医薬品もあれば、医薬部外品もあります。 続きを読む


その他の育毛・発毛剤

塗り薬のミノキシジル、飲み薬のフィナステリド。現況では、このふたつが男性型脱毛症の中心的な治療薬となっています。しかし、両方とも保険の適用はありませんので、薬局で購人するか、フィナステリドを病院で処方してもらう場合は自費診療になってしまいます。

現在、保険診療で処方可能な薬剤は円形脱毛症や男性型脱毛症、枇糖性脱毛症に適応がある塩化カルプロニウム液(商品名‥フロジン液)だけです。 続きを読む


外用薬ミノキシジル

近年、毛包を構成する細胞の培養技術や遺伝子解析手法の発達によって、毛周期や男性型脱毛症の発症メカニズムが明らかにされ、毛乳頭細胞が薬理作用のターゲットとして注目されています。これに伴って1900年以降に開発された有効成分はどう作用するのか、ヒトでの使用効果はどうなのかが公表されるようになってきました。

いまのところ、アメリカのFDAで脱毛改善効果が認められている外用薬(塗り薬)はミノキシジルだけですが、日本でもミノキシジル1パーセント溶液(商品名:リアップ)が市販されています。 続きを読む


「脱毛症外来」のフィナステリド治療

「テレビでのCMで薄毛が『お医者さんで治せます』と言ってたので、その薬を使ってみたいんですけど」

阪大病院皮膚科・脱毛症外来では、初診のときにいきなりこう言う方も少なくありません。テレビで薄毛を解消する薬のCMがいくつか放送されていますが、来院する方が言うのは、爆笑問題が出演している万有製薬のものです。CMでは名称がでてきませんが、これが商品名:プロペシア、つまりフィナステリドのことです。

実際、爆笑問題のCMシリーズは強烈なインパクトがあったようで、その放送を境に脱毛症外来はにわかに患者さんが増えました。これは全国的な現象だと思います。

もっとも、プロペシアの宣伝に爆笑問題が起用されたのは、2005年12月の発売から一年ほど経ってからでした。私が聞いた話では、発売に当たって厚生労働省から「あまり派手に宣伝しないよう」との指導があったそうで、最初は控えめに宣伝したところ、初年度の売り上げが予測したより下回ってしまった。そこで爆笑問題の登場となった、と言われています。

ともあれ、テレビCMが直接受診のきっかけになった人が大半のようです。「テレビで宣伝してる脱毛治療薬って、どういう薬なんですか? 私ぐらいの症状だと、あの薬による治療が必要ですか?」

このように、私たち医者に意見を求めてこられる方も大勢います。しかし、これはかなり難問です。薬のメカニズムや効き目に関する説明ならいくらでもでわないかを決めるのは本人次第ですから。 続きを読む


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